株式等売渡請求に関する事前開示等-会社法第179条の5(新会社法・平成26年改正)

株式等売渡請求に関する開示

対象会社は、次の事項を記載・記録した書面(又は電磁的記録)を本店に備え置かなければなりません。

  • (1)特別支配株主の氏名・名称、住所
  • (2)第179条の2第1項各号に掲げる事項
    • 1.必ず定める事項
      • ・株式の対価として交付する金銭の額又はその算定方法
      • ・売渡株主に対する対価の割当に関する事項
      • ・取得日(特別支配株主が売渡株式等を取得する日)
    • 2.新株予約権の売渡請求をするときに定める事項
      • ・新株予約権の売渡請求をする旨
      • ・新株予約権の対価として交付する金銭の額又はその算定方法(注)
      • ・売渡新株予約権者に対する対価の割当に関する事項
      • (注)新株予約権が社債に付されたものであるとき、社債部分の対価も含めて。
    • 3.特別支配株主完全子法人に対して株式等売渡請求をしないときに定める事項
      • ・特別支配株主完全子法人に対して株式等売渡請求をしない旨
      • ・特別支配株主完全子法人の名称
    • 4.その他法務省令で定める事項
  • (3)株式等売渡請求を承認をした旨
  • (4)法務省令で定める事項

開示の期間

いつから?

(1)承諾の通知をした日
(2)通知に代わる公告をした日
のいずれか早い日から

いつまで?

取得日後6カ月を経過する日まで

売渡株主・売渡新株予約権者の権利

売渡株主・売渡新株予約権者は、対象会社に対して、次のことを請求することができます。

  • (1)開示書類の閲覧
  • (2)開示書類の謄本・抄本の交付
  • (3)電磁的記録により記録された事項を表示したものの閲覧
  • (4)電磁的記録により記録された事項を印刷した書面等の交付

条文-会社法第179条の5

(株式等売渡請求に関する書面等の備置き及び閲覧等)

  • 第179条の5 対象会社は、前条第1項第1号の規定による通知の日又は同条第2項の公告の日のいずれか早い日から取得日後6箇月(対象会社が公開会社でない場合にあっては、取得日後1年)を経過する日までの間、次に掲げる事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
    • 一 特別支配株主の氏名又は名称及び住所
    • 二 第179条の2第1項各号に掲げる事項
    • 三 第179条の3第1項の承認をした旨
    • 四 前三号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項
  • 2 売渡株主等は、対象会社に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号に掲げる請求をするには、当該対象会社の定めた費用を支払わなければならない。
    • 一 前項の書面の閲覧の請求
    • 二 前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
    • 三 前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
    • 四 前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって対象会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求