Canon スピードライト 580EX 取扱説明書的なもの(5)

2014年10月23日

FE ロック (Flash Exposure ロック)

FEロックは、被写体の任意の部分で適正調光となるように、ストロボ発光量を一時的に固定して撮影する方法です。

1.【MODEボタン】押して、液晶画面の左上に「ETTL」と表示させます。
2.撮影したい被写体にピントを合わせる。
3.ファインダーの中央に被写体を置き、カメラ本体の【*ボタン】(AEL/FELボタン)又は【FELボタン】を押す。
ストロボが発光し、適正な発光量を測定・記憶します。この時、ファインダー内にストロボマーク(稲妻のような形のマーク)と*マークが点灯します。
4.構図を決めてシャッターボタンを押し、撮影する。

ハイスピードシンクロ (FP発光)

ハイスピードシンクロ (FP発光)とは?

その名のとおり、早いシャッタースピードで撮影する場合でも、ストロボ撮影をすることができます。

通常のストロボ撮影をする場合、シャッタースピードの上限(ストロボ同調最高シャッター速度)がカメラ毎に決まっています。
EOS 1Dx=1/250秒
EOS 5D Mark III=1/200秒
EOS 6D=1/180秒
EOS 7D Mark II=1/250秒
EOS 70D=1/250秒

しかしながら、明るい屋外で、F値の小さなレンズを使う場合、ISO感度を下げても、まだ十分明るい場合があります。このような場合には、シャッタースピードを速くして露出を調整しなければならないのですが、通常のストロボ撮影では、シャッタースピードの上限が制限されてしまうので、絞りを絞って調整しなければなりません。その結果、ボケ味を十分に得られないおそれがあるのです。

このようなときにハイスピードシンクロの設定をすることで、早いシャッタースピードでもストロボ撮影をすることができ、ボケ味を犠牲にすることなく、絞りを開いて撮影することができます。

ハイスピードシンクロ (FP発光)の設定方法

1.【ハイスピードシンクロ/シンクロタイミング変更ボタン】を押して、ハイスピードシンクロのマーク(アルファベットの「H」とストロボのマーク)を点灯させる。
2.シャッターボタンを押して、撮影する。

580ex_10

●ハイスピードシンクロで撮影する際には、ファインダー内にハイスピードシンクロのマーク(アルファベットの「H」とストロボのマーク)が点灯します。
●ハイスピードシンクロの設定をしていても、ストロボ同調最高シャッター速度以下のシャッタースピードで撮影する際には、ファインダー内にハイスピードシンクロのマークは点灯しません。

スローシンクロ

スローシンクロとは?

通常のストロボ発光よりシャッタースピードを遅くして、ストロボ撮影を行うことです。

カメラ本体の撮影モードを【全自動】や【Pモード】に設定した場合、シャッタースピードの下限が1/60秒に制限されています。
そのため、例えば、夜景をバックに人物の撮影をしようとした場合、人物は明るく写すことができても、背景が真っ暗で夜景が全然写っていないということが起きてしまいます。

このような場合にスローシンクロ撮影でシャッタースピードを遅くすることで、背景の露出不足を解消し、人物も夜景もキレイに撮れるようにするのです。

スローシンクロの設定方法

1.カメラ本体の設定で「Avモード時のストロボ同調速度」を「自動:AUTO」に設定する。(カメラの説明書を参照してください。)
「自動:AUTO」に設定すると、明るさに応じて、(ストロボ同調最高シャッター速度)~30秒の間で自動的にシャッタースピードが選択されるようになります。
2.カメラ本体で撮影モードを【Avモード】に設定する。

スローシンクロ撮影をする場合、シャッタースピードが遅く設定されるため、特に夜景をバックに撮影するような場合は、三脚の使用をオススメします。
また、ISO感度を手動で高めに設定しておくことも有効です。

夜景をバックにした写真を上手に撮るコツとしては、まず夜景だけを撮影して適正露出(絞り・シャッタースピード・ISO感度)を探っておき、そこに人物を入れて、人物がちょうどいい明るさになるようにストロボの発光量を調整すると良いでしょう。