第二条核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号。以下「法」という。)第五十七条の七第四項に規定する技術上の基準は、次の各号に掲げるとおりとする。ただし、核原料物質を使用する者で原子力規制委員会の定めるものについては、第六号から第十号までの規定は、適用しない。
一核原料物質の使用は、核原料物質の使用施設において行うこと。
二核原料物質の使用施設の目につきやすい場所に、使用上の注意事項を掲示すること。
三管理区域を設定し、かつ、当該区域においては、次の措置を講ずること。
イ壁、柵等の区画物によつて区画するほか、標識を設けることによつて明らかに他の場所と区別し、かつ、放射線業務従事者以外の者が当該区域に立ち入る場合は、放射線業務従事者の指示に従わせること。
ロ放射性物質を経口摂取するおそれのある場所での飲食及び喫煙を禁止すること。
ハ床、壁その他人の触れるおそれのある物であつて放射性物質によつて汚染されたものの表面の放射性物質の密度が原子力規制委員会の定める表面密度限度を超えないようにすること。
ニ管理区域から人が退去し、又は物品を持ち出そうとする場合には、その者の身体及び衣服、履物等身体に着用している物並びにその持ち出そうとする物品(その物品を容器に入れ又は包装した場合には、その容器又は包装)の表面の放射性物質の密度がハの表面密度限度の十分の一を超えないようにすること。
四周辺監視区域を設定し、かつ、当該区域においては、次の措置を講ずること。
イ人の居住を禁止すること。
ロ境界に柵又は標識を設ける等の方法によつて周辺監視区域に業務上立ち入る者以外の者の立入りを制限すること。ただし、当該区域に人が立ち入るおそれがないことが明らかな場合は、この限りでない。
五放射線業務従事者の線量等については、次の措置を講ずること。
イ放射線業務従事者の線量が原子力規制委員会の定める線量限度を超えないようにすること。
ロ放射線業務従事者の呼吸する空気中の放射性物質の濃度が原子力規制委員会の定める濃度限度を超えないようにすること。
六管理区域及び周辺監視区域における線量当量率並びに管理区域における放射性物質による汚染の状況の測定は、これらを知るため最も適した箇所において、かつ、放射線測定器を用いて行うこと。ただし、放射線測定器を用いて測定することが著しく困難である場合には、計算によつてこれらの値を算出することができる。
七放射線業務従事者の線量の測定は、次に定めるところにより行うこと。
イ外部放射線に被ばくすることによる線量の測定は、これを知るために最も適した人体部位について、放射線測定器を用いて測定すること。ただし、放射線測定器を用いて測定することが著しく困難である場合にあつては、計算によつてこの値を算出することとする。
ロイの測定は、管理区域に立ち入つている間継続して行うこと。
ハ人体内部に摂取した放射性物質からの放射線に被ばくすることによる線量の測定は、原子力規制委員会の定めるところにより、放射性物質を吸入摂取し、又は経口摂取するおそれのある場合に行うこと。
八放射性物質による人体及び人体に着用している物の表面の汚染の状況の測定は、放射性物質によつて汚染されるおそれのある人体部位の表面及び人体に着用している物の表面であつて放射性物質によつて汚染されるおそれのある部分について、放射線測定器を用いて行うこと。ただし、放射線測定器を用いて測定することが著しく困難である場合には、計算によつてこの値を算出することができる。
九前号の測定は、放射性物質を経口摂取するおそれのある場所において、当該場所から人が退出するときに行うこと。
十換気設備、放射線測定器及び非常用設備は、常にこれらの機能を発揮できる状態に維持しておくこと。
十一核原料物質の使用施設を設置した工場又は事業所において行われる放射性廃棄物の廃棄は、次に定めるところにより行うこと。
イ放射性廃棄物の廃棄は、廃棄及び廃棄に係る放射線防護について必要な知識を有する者の監督の下に行わせるとともに、廃棄に当たつては、廃棄に従事する者に作業衣等を着用させること。
ロ放射性廃棄物の廃棄に従事する者以外の者が放射性廃棄物の廃棄作業中に廃棄施設に立ち入る場合には、その廃棄に従事する者の指示に従わせること。
ハ気体状の放射性廃棄物は、次に掲げるいずれかの方法により廃棄すること。
(1)排気施設によつて排出すること。
(2)放射線障害防止の効果を持つた廃気槽に保管廃棄すること。
ニハ(1)の方法により廃棄する場合は、排気施設において、ろ過、放射能の時間による減衰、多量の空気による希釈等の方法によつて排気中における放射性物質の濃度をできるだけ低下させること。この場合、排気口において又は排気監視設備において排気中の放射性物質の濃度を監視することにより、周辺監視区域の外の空気中の放射性物質の濃度が原子力規制委員会の定める濃度限度を超えないようにすること。
ホハ(2)の方法により廃棄する場合において、当該保管廃棄された放射性廃棄物の崩壊熱等により著しい過熱が生じるおそれがあるときは、冷却について必要な措置を採ること。
ヘ液体状の放射性廃棄物は、次に掲げるいずれかの方法により廃棄すること。
(1)排水施設によつて排出すること。
(2)放射線障害防止の効果を持つた廃液槽に保管廃棄すること。
(3)容器に封入し、又は容器に固型化して放射線障害防止の効果を持つた保管廃棄施設に保管廃棄すること。
(4)放射線障害防止の効果を持つた焼却設備において焼却すること。
(5)放射線障害防止の効果を持つた固型化設備で固型化すること。
トヘ(1)の方法により廃棄する場合は、排水施設において、ろ過、蒸発、イオン交換樹脂法等による吸着、放射能の時間による減衰、多量の水による希釈その他の方法によつて排水中における放射性物質の濃度をできるだけ低下させること。この場合、排水口において又は排水監視設備において排水中の放射性物質の濃度を監視することにより、周辺監視区域の外側の境界における水中の放射性物質の濃度が原子力規制委員会の定める濃度限度を超えないようにすること。
チヘ(2)の方法により廃棄する場合において、当該保管廃棄された放射性廃棄物の崩壊熱等により著しい過熱が生じるおそれがあるときは、冷却について必要な措置を採ること。
リヘ(3)の方法により廃棄する場合において、放射性廃棄物を容器に封入するときは、当該容器は、次に掲げる基準に適合するものであること。
(1)水が浸透しにくく、腐食に耐え、及び放射性廃棄物が漏れにくい構造であること。
(2)亀裂又は破損が生じるおそれがないものであること。
(3)容器の蓋が容易に外れないものであること。
ヌヘ(3)の方法により廃棄する場合において、放射性廃棄物を容器に固型化するときは、固型化した放射性廃棄物と一体化した容器が放射性廃棄物の飛散又は漏れを防止できるものであること。
ルヘ(3)の方法により廃棄する場合において、放射性廃棄物を放射線障害防止の効果を持つた保管廃棄施設に保管廃棄するときは、次によること。
(1)放射性廃棄物を容器に封入して保管廃棄するときは、当該容器に亀裂若しくは破損が生じた場合に封入された放射性廃棄物の全部を吸収できる材料で当該容器を包み、又は収容できる受皿を当該容器に設けること等により、汚染の広がりを防止すること。
(2)当該保管廃棄された放射性廃棄物の崩壊熱等により著しい過熱が生じるおそれのある場合は、冷却について必要な措置を採ること。
(3)放射性廃棄物を封入し、又は固型化した容器には、放射性廃棄物を示す標識を付け、及び当該放射性廃棄物に関して次条の規定に基づき記録された内容と照合できるような整理番号を表示すること。
(4)当該廃棄施設には、その目につきやすい場所に管理上の注意事項を掲示すること。
ヲ固体状の放射性廃棄物は、次に掲げるいずれかの方法により廃棄すること。
(1)放射線障害防止の効果を持つた焼却設備において焼却すること。
(2)容器に封入し、又は容器に固型化して放射線障害防止の効果を持つた保管廃棄施設に保管廃棄すること。
(3)(2)の方法により廃棄することが著しく困難な大型機械等の放射性廃棄物又は放射能の時間による減衰を必要とする放射性廃棄物については、放射線障害防止の効果を持つた保管廃棄施設に保管廃棄すること。
ワリ、ヌ及びル(ル(1)を除く。)の規定は、ヲ(2)の方法による廃棄について準用する。
カル(2)及び(4)の規定は、ヲ(3)の方法による廃棄について準用する。
十一の二核原料物質の使用施設を設置した工場又は事業所の外において行われる放射性廃棄物の廃棄は、次に定めるところにより行うこと。
イ放射性廃棄物は、核原料物質の使用に係る施設である放射線障害防止の効果を持つた廃棄施設に廃棄すること。
ロイの規定により放射性廃棄物を廃棄する場合には、当該廃棄施設を設置した核原料物質を使用する者に、当該放射性廃棄物に関する記録の写しを交付すること。
ハ廃棄に従事する者の線量が原子力規制委員会の定める線量限度を超えないようにすること。
十二核原料物質の運搬は、次に定めるところにより行うこと。この場合において、当該核原料物質及び当該核原料物質を収納した容器の経年変化を考慮しなければならない。
イ核原料物質を運搬する場合は、これを容器に収納すること。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
(1)通常の運搬状態において、核原料物質が容易に飛散し又は漏えいしないように措置され、かつ、核原料物質の使用施設の内部において運搬する場合
(2)通常の運搬状態において、核原料物質が容易に飛散し又は漏えいしないように措置され、かつ、核燃料物質等の工場又は事業所の外における運搬に関する規則(昭和五十三年総理府令第五十七号。以下「外運搬規則」という。)第一条第七号に規定する専用積載(以下「専用積載」という。)として運搬する場合
ロ容器は、次に掲げる基準に適合するものであること。ただし、核原料物質の使用施設の内部において運搬する場合は、この限りでない。
(1)外接する直方体の各辺が十センチメートル以上であること。
(2)容易に、かつ、安全に取り扱うことができること。
(3)運搬中に予想される温度及び内圧の変化、振動等により、亀裂、破損等の生じるおそれがないこと。
(4)表面に不要な突起物がなく、かつ、表面の汚染の除去が容易であること。
(5)材料相互の間及び材料と収納される核原料物質との間で危険な物理的作用又は化学反応の生じるおそれがないこと。
(6)弁が誤つて操作されないような措置が講じられていること。
ハ液体状の核原料物質を容器(容器が外運搬規則第一条第四号に規定するコンテナ、同条第五号に規定するタンク(以下「タンク」という。)又は同条第六号に規定する金属製中型容器(以下「金属製中型容器」という。)の場合を除く。)に収納し、専用積載としないで運搬する場合は、容器は、ロに掲げる基準のほか、外運搬規則第九条第一項第二号に定める基準に適合すること。ただし、核原料物質の使用施設を設置した工場又は事業所において運搬する場合は、この限りでない。
ニ液体状の核原料物質を容器(容器がタンク又は金属製中型容器の場合に限る。)に収納し、専用積載としないで運搬する場合は、容器は、ロに掲げる基準のほか、外運搬規則第九条第二項第二号に定める基準に適合すること。ただし、核原料物質の使用施設を設置した工場又は事業所において運搬する場合は、この限りでない。
ホ運搬する核原料物質を収納した容器及びオーバーパックの表面における原子力規制委員会の定める線量当量率は、二ミリシーベルト毎時を超えないようにし、かつ、容器及びオーバーパックの表面から一メートルの距離における原子力規制委員会の定める線量当量率が百マイクロシーベルト毎時を超えないようにすること。ただし、核原料物質の使用施設の内部において運搬する場合は、この限りでない。
ヘ運搬する核原料物質を収納した容器及びオーバーパックの表面の放射性物質の密度が第三号ハの表面密度限度の十分の一を超えないようにすること。ただし、核原料物質の使用施設の内部において運搬する場合は、この限りでない。
ト核原料物質を運搬する場合は、容器及びオーバーパック(収納され、又は包装されている全ての容器の表示がオーバーパックの外から容易に確認できるものを除く。)の表面の見やすい箇所に、次に掲げる事項を、耐久性のある方法で、鮮明に表示しておくこと。ただし、核原料物質の使用施設の内部において運搬する場合は、この限りでない。
(1)核原料物質の種類及び量
(2)荷送人又は荷受人の氏名又は名称及び住所
(3)核燃料物質等車両運搬規則(昭和五十三年運輸省令第七十二号)第九条第二項第一号に規定する国連番号(当該国連番号の前に「UN」の文字を付したもの。)及び同項第二号に規定する品名(本邦内の運搬のみの場合を除く。)
(4)オーバーパックにあつては、「オーバーパック」(本邦内の運搬のみの場合に限る。)又は「OVERPACK」の文字
チ核原料物質を運搬する場合は、運搬する核原料物質の種類、量、取扱方法、事故が発生した場合の措置その他の運搬に関し留意すべき事項を記載した書面を携行し、荷受人に当該書面の写しを交付すること。
十三核原料物質の貯蔵は、次に定めるところにより行うこと。
イ核原料物質の貯蔵は、核原料物質の貯蔵施設において行うこと。
ロ核原料物質の貯蔵施設の目につきやすい場所に、貯蔵上の注意事項を掲示すること。